塗装NGの壁や屋根があるって本当?

2021年06月20日(日)

塗装NGの壁や屋根に要注意‼

外壁や屋根は定期的に塗装し直すことで耐久性や美観を維持できますが、材質によっては
塗装がNG、相性がNGな場合もあります。
又、相性NGな壁として、旧塗膜がアクリルリシン・アクリルスタッコの場合、単層弾性系の塗料を使用すると、蓄熱フクレと言う現象が起こる場合があります。
又、旧塗膜が弾性リシンや弾性スタッコの場合も、次に使用する塗料には充分に注意しないとフクレの原因になります。
それを知らずに塗装を依頼してしまうと断られてしまったり、トラブルにつながったりといった事態になりかねません。

今回は塗装がNGとされている壁や屋根の材質について解説します。具体的な商品名も挙げていますので、ご自宅に使われているものが該当するかどうかチェックしてみましょう。

塗装NGの外壁

塗装ができない外壁材としては「サイディング外壁」と「ジョリパッド外壁」が挙げられます。それぞれ注意点を見ていきましょう。

サイディング外壁

サイディング外壁とは

サイディングは板状になっている外壁材で、それを一枚一枚下地に貼り付けていくことで、普段私たちが目にしている外壁ができあがります。そもそも家の壁は「断熱材」「構造用合板」「防水シート」というように多層構造になっています。外壁材は外壁の一番表面に位置し、下地を保護する、美観を保つといった役割を果たします

サイディングには窯業系、金属系、木質系、樹脂系など、さまざまな材質のものがあります。

直張りされているサイディング外壁

一般的にサイディングは「通気工法」を用いて施工されます。下地材に「胴縁」を貼り付けて、さらにその上にサイディング材を貼り付ける工法です。これにより外壁材と下地の間に通気層ができ、結露の発生を防ぐことができます。塗装によって生じる湿気や熱も空気層を通るため問題ありません。

この通気工法が採用されはじめたのは2000年代。それ以前の家は下地の上に直接サイディング材を貼り付ける「直張り」が多かったです。この場合、後から塗装を行うと熱や空気を逃がすことができないため、サイディング材が剥がれ落ちてしまう可能性があります

破損がひどいサイディング外壁

クラック(ひび割れ)や爆裂などが発生しているサイディング材は外壁塗装だけでは補修できません。そのまま塗装を行うと、むしろよりダメージを与えてしまうリスクも高くなります。

サイディング材が破損している場合は張替えかカバー工法(古い材料の上に新しい材料を重ねて貼ること)で対応する必要があります

耐久性の高い塗料が使用されている

新築時に耐久性が高い塗料が使われている場合も外壁塗装はNGです。古い塗料の塗膜が残っている場合、その上に塗装したとしてもすぐに新しい塗膜が剥がれ落ちてしまいます。

塗装が劣化しているか?新しく塗装しても問題ないか?見極める必要があります。今の塗料なら10年くらいは性能が持ち、再塗装が必要でないケースも少なくありません。塗膜の状態を正しく見極められる業者、不必要な施工を押し付けない信頼がおける業者に相談することが大事です。

ジョリパッド外壁

外壁塗装がNGな外壁材としてもう一つ挙げられるのが「ジョリパッド」。
アイカ工業が出している塗り壁の材料です。
ジョリパッドが劣化したり汚れたりして再塗装する場合は専用の塗料のみ使用可能です。こちらも知識と技術がしっかりある業者に相談しましょう。

塗装NGの屋根

大手メーカーの屋根材も多数

屋根に関しても塗装ができないものが多数あります。特に2000年代の製品には要注意。それまでは屋根の強度を高くするためにアスベストが使われてきたのですが、健康被害が社会問題化して規制されてしまいました。アスベストが使われなくなって代替品も見つかっていないこの頃に出回った屋根材は強度が低い傾向があります

こうした屋根材は塗装をしたとしても製品自体が劣化しているため、雨漏りなどのリスクを抑えることができません。大手メーカーが製造・販売していた製品にもいくつか当てはまるものがありますので、注意が必要です。

パミール=ニチハ

外壁材の大手メーカー、ニチハが販売していた屋根材です。8~10年ほどで劣化して層状に割れてくる現象が多数見られました。

レサス=松下電工(現パナソニック)

アスベストが問題となった直後くらいに発売されました。かなり強度が低く、ヒビや割れなどが発生しやすいです。屋根を点検したり塗装したりする作業自体ができないほど劣化しているケースも少なくありません

シルバス=松下電工(現パナソニック)

前述のレサスの上位モデルではありますが、やはりアスベストが問題となった直後に販売されていた製品で、ひびや割れなどが発生しやすくなっています。

コロニアルNEO=クボタ(現ケイミュー)

この製品も10年くらい経過すると著しく劣化し、ひび割れや欠損、崩れなどが発生しやすいです。

アーバニーグラッサ=クボタ

入り組んだデザインでおしゃれな屋根材なのですが、複雑な分強度が低く、ひびや割れ、滑落が発生しやすい傾向があります。部分的な補修や張替えも困難です。

セキスイかわらU=積水

古くから製造されていたシリーズで、当初はアスベストが使われていて強度的には問題ありませんでした。しかし、1990年以降のアスベストを使っていないモデルは強度も低下し、ひび割れや塗膜の剥がれなどが見られます。

業者選びは慎重に

以上のように外壁、屋根ともに再塗装ができないケースは多数あります。塗装がNGなのにも関わらず塗装をしてしまえば大きな損失やトラブルが発生しかねません。にも関わらず、知識が少ないために、あるいは自社の利益を優先したいがために、塗装ができるかどうか十分に見極めないまま施工してしまう業者も一部存在します。

外壁塗装・屋根塗装で失敗しないためには、値段だけで決めるのではなく、しっかりとした知識・技術があるかどうかを見極めて判断しましょう。

松岡塗装店にお問い合わせください

大阪で外壁塗装・屋根塗装のことなら松岡塗装店にお任せください。一級塗装技能士と外壁診断士の資格を保有し、材質も知り尽くしたプロが、事前調査で外壁材や屋根材の素材も見極め、最適な施工をご提案します。

外壁塗装や屋根塗装をしていい素材なのか?NGな素材なのか?を見極めるのはかんたんなことではありません。まずは私たちにご相談いただければ幸いです。

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