【外壁塗装で損をしないために！】見積書の落とし穴

いちばん大切なのは見積もりの内訳です。外壁塗装と一口に言っても、仮設足場や高圧洗浄、養生などさまざまな工程があります。

「どんな工事を行うか？」「何にいくらかかるのか？」がしっかり書かれているかどうかをチェックしましょう。外壁塗装に限りませんが、顧客側に専門的な知識がない・相場観がわからないのを良いことに内容をわかりにくくして金額を吊り上げるのはボッタクリ業者の典型的な手口です。最低限工事内容が記載されているかどうかをチェックしましょう。特に「一式」とすべての工事内容がひとまとめにされている見積書が出てきた場合は要注意。金額を上乗せされている可能性があります。

「工事名」はもちろん、「工事内容（工事の詳細や塗料名など）」、「面積」「単位」「単価」「諸経費（塗装作業以外にかかる費用）」がしっかり書かれているかどうかを確認してください。

すべての項目が明らかになっていればごまかすのが難しくなります。見積書が細かく記載されている業者ほど透明性が高く、誠実であると言えるでしょう。

外壁塗装の費用は面積に比例して高くなります。実際の面積よりも大きく見積もって料金を吊り上げるのも悪徳業者の典型的な手口です。また、塗装面積を正確に測定していない（＝手を抜いている）ということにもなります。

とはいえ、一社にしか見積もりを依頼していない場合は、算出された面積が妥当なものかそうでないかがわかりにくいです。可能な限り複数社に見積もりを依頼して比較してみましょう。

測定方法や範囲によって若干差はありますが、だいたいどの業者も同じくらいの面積になるはずです。他社の見積もりよりも50㎡以上差があったら要注意。面積を大きく出して料金を吊り上げようとしている、しっかり測定していない、窓やドアなど塗装しない部分を差し引いて計算していない、あるいは単純に測定ミスをしているかのいずれかです。

見積もり面積が他社と大きく開きがある場合はその理由について尋ねてみましょう。測量方法の違いをちゃんと説明してくれる、測量をし直してくれるという業者であればまだ安心です。面積すら書かれていない業者は論外。悪徳業者の可能性が極めて高いと言わざるを得ません。

外壁塗装の料金あるいは仕上がりの質を大きく左右するのが塗料です。メーカー名や商品名がしっかり書かれているか？注意して見てみましょう。「水溶性シリコン」「フッ素系塗料」というように、塗料の種類だけでは不十分。たとえば水溶性シリコン塗料ひとつとっても、多くのメーカーが販売していて、値段や質も千差万別です。メーカー名と商品名が明らかになっていれば顧客側でも価格も容易に調べられるので、ごまかしようがありません。

「オリジナル塗料」という記載にも注意が必要です。本当にクオリティが高い、その業者独自の塗料を扱っているという場合もありますが、メーカーからOEM供給＊を受けてその業者が違う名前にすり替えて販売しているケースがほとんど。原価が安い塗料を「オリジナル塗料」と謳って料金を上乗せしているケースも少なくありません。博打になる可能性があるため、知人の紹介や口コミなど信用できる根拠がない限り、避けておいたほうがいいかもしれません。
＊OEM供給：Original Equipment Manufacturerの略。自社で製造した製品を、自社ブランドではなく、他社のブランドで販売すること。

基本的に外壁塗装は「下塗り」「中塗り」「上塗り」という3回の塗装工程が必要です。2回しか必要がないクリアー塗装や4回塗らなければいけない光触媒塗料など、例外はありますが、ほとんどの場合は3回です。特殊な塗装をするわけでもないのに、「下塗り」「中塗り」「上塗り」という3回が記載されていない場合は要注意です。

2回以下の場合は手抜き工事の可能性が、4回以上の場合は不当に料金を吊り上げようとしている可能性があります。なぜその回数なのか？を確認し、納得できるような回答が得られない場合、その業者は割けたほうが無難です。

以下に信頼がおける業者の見積もりサンプルを掲載します。
このように工程ごとに工事名や内容、金額などの情報がしっかり記されている、外壁塗装の回数が3回になっている、さらに塗料に関する情報が明確になっていれば信頼度が高い業者であると言えます。