外壁塗装中にはどうしても塗料独特のにおいが発生します。このにおいに不快感を覚える方、あるいはご自身やご家族、ペットの健康に影響を与えないか不安を感じる方も少なくありません。また、特にマンションやアパートなどの集合住宅では苦情やトラブルに発展するおそれもあります。
この記事では外壁塗装時に発生するにおいの原因やトラブルを防ぐ方法、ご自身でできる対策方法についてご紹介します。これから外壁塗装を依頼される方は、今回の記事をお読みいただいて、においの影響を軽減し、近隣トラブルの防止にお役立てください。
目次
気になる外壁塗装のにおいの原因は?
自宅の外壁塗装を控えている、あるいは管理組合でマンションの外壁塗装を行うべき時期に差し掛かっているけど、塗装中のにおいが気になるという方もいらっしゃるかと思います。
外壁塗装工事ではどうしても騒音が発生する、窓が開けられない、自由にベランダに出入りできないなど、さまざまな影響が生じますが、においが気になるという方も非常に多いです。鼻を刺激するようなにおいが常に発生するとストレスを感じ、ご自身が不快に思うだけでなく、近隣トラブルにつながるおそれすらあります。
外壁塗料の種類別においの強度
外壁塗装中に発生するにおいは、塗料の種類によって強さが異なります。大きく分けて「油性塗料」と「水性塗料」があり、油性塗料のほうが水性塗料よりもにおいは強くなります。また、油性塗料には「弱溶剤」と「強溶剤」の2種類があり、強溶剤のほうがにおいは強いです。さらに各塗料には「1液型」「2液型」という区分があり、2液型のほうが1液型よりもにおいが強くなります。
塗料の種類 | 臭いの強さ | ||
---|---|---|---|
水性 | 1液型 | ||
2液型 | |||
油性 | 弱溶剤 | 1液型 | |
2液型 | |||
強溶剤 | 1液型 | ||
2液型 |
まとめると、油性強溶剤2液型塗料がもっともにおいが強く、水性1液型塗料はいちばんにおいが弱いということになります。
また、塗料のにおいの大きな原因は一種ホルムアルデヒドという化学物質です。JIS規格ではこの一種ホルムアルデヒドの飛散量について規定されていて、「F☆☆☆☆」は他の塗料よりもにおいが気になりにくいです。
JIS、JASなどの表示記号 | ホルムアルデヒドの放散基準 | |
---|---|---|
F☆☆☆☆ | 最大値0.4mg/L 平均値0.3mg/L |
|
F☆☆☆ | 最大値0.7mg/L 平均値0.5mg/L |
|
F☆☆ | 最大値2.1mg/L 平均値1.5mg/L |
|
F☆ | 最大値7.0mg/L 平均値5.0mg/L |
シンナーや有機溶剤による影響
外壁塗装では実は塗料そのものよりも、シンナーや有機溶剤がにおいの原因となっているケースが多いです。これらは樹脂を溶かす薬剤であり、塗装をしやすくし、むら無く高品質な仕上がりを実現するためには欠かせません。しかし、鼻をつくようなツンとした臭いが発生します。特に油性塗料には溶剤が多く含まれているため、においが強くなるのです。
シンナーや有機溶剤は揮発性が高いため、時間が経過すればにおいはなくなります。しかし、塗装直後はどうしてもにおいが気になり、揮発したガスを長時間吸い続けると頭痛や吐き気、めまいなどの症状が現れることもありますので、注意が必要です。
塗装工事時のにおいによるトラブルを防ぐ方法
自宅やマンションやアパートの外壁塗装で臭いが発生したらご自身やご家族に不快感が生じる、健康上の影響が及ぶ、あるいは近隣とトラブルが発生するなどのリスクがあります。
このような事態を防ぐためには、あらかじめ塗装工事で発生するにおいについて正しい知識を身につけ、予防策をとることが重要です。以下でご紹介するポイントを意識してしっかりと対策をしておきましょう。
工事前に近隣への挨拶と説明
塗装工事前には近隣に必ず挨拶と工事に関する説明を丁寧にしておきましょう。誠意を見せて事前に塗装工事に対して理解してもらい、スケジュールも把握してもらうことで、苦情やトラブルにつながるリスクを大幅に軽減できます。
できれば工事がはじまる一週間前までにあいさつ回りを行い、以下のような内容を伝えましょう。
- 工事の内容・スケジュール
- ご自身の連絡先
- 工事業者の連絡先
- においが発生しやすい時期と対策方法、注意点
松岡塗装店ではあいさつ回りは直接私共がお伺いします。作業内容や作業期間について、直接ご説明させていただきますので、ご安心してお任せください。
赤ちゃんやペットがいる場合の注意点
外壁塗料ではシンナーや有機溶剤を使いますが、これらが揮発して発生したガスを至近距離で長時間吸引しないかぎり、まず重大な健康被害が生じる心配はありません。
ただし、気分が悪くなる、頭痛や食欲不振などの症状が発生するケースもあり、特に妊婦や赤ちゃんは極力ガスを吸い込まないよう注意する必要があります。
工事中はなるべく外出しない、窓を閉め切る、マスクをするなどの対策をしましょう。また、ペットもガスによる影響を受けやすいです。特に普段外飼いしているワンちゃんや猫ちゃんは一時的に室内に入れ、外に出さないなどの対策も必要です。
また、塗装業者にあらかじめ妊婦や赤ちゃんがいる、ペットを飼育している旨を伝えましょう。対策を教えてくれる、配慮して作業してくれるはずです。
外壁塗装の工程とにおいが発生する期間
塗料に含まれるホルムアルデヒドやシンナー、有機溶剤は揮発性が高いため、時間が経過すればにおいがしなくなります。しかし、工期中はどうしてもにおいが気になりがちで、完全に揮発するまで数日は必要です。
外壁塗装の作業が完了するまで一戸建ては10日前後、アパートは2~3週間、大規模なマンションの場合は1~2ヶ月程度かかるため、においもこの期間中+数日間は発生するということになります。
自分でできる効果的な室内換気の方法
塗装工事期間中にご自身でできるにおい対策には以下のようなものがあります。
窓を閉め適度に換気する
工事期間中はにおいが入ってこないよう窓を締め切られることをおすすめします。しかし、わずかな隙間からもにおいは侵入してくるため、気になるようでしたら換気をしましょう。この際に外側に向かって扇風機をまわすことで、室内のにおいを排出し、臭気の侵入を防ぐことができます。
マスクをする
どうしても窓を開けなければならない、外で作業しなければならない場合はマスクを着用しましょう。一番いいのは「防毒マスク」ですが、高価であり見た目もおおげさです。「活性炭入り不織布マスク」であれば比較的安価で、見た目も気にならないのでおすすめです。
一時的に他の場所に住む
どうしてもにおいが気になる方、健康被害が心配な方は、一時的に他の場所に住むという方法もあります。親族や友人、知り合いの家に泊めてもらう、ホテルやウィークリーマンションを利用するなどの方法があります。
信頼できる業者選びのチェックポイント
外壁塗装では塗装業者の選び方も重要です。信頼できる業者であればにおいや騒音などの不安も相談でき、対策を教えてくれる、においに配慮した塗料選びや作業をしてくれるはずです。
逆に技術力が低い、雑に仕事をする、自社の利益ばかりを追求しているような業者を選んでしまうと、お客様は二の次。不安やトラブルがあっても全然対応してくれず、満足いく仕上がりにならないおそれが高いです。
施工事例や従業員のプロフィール、料金などをホームページでチェックして、一度無料調査を依頼して相談に親身に乗ってくれるか、しっかりと工事の内容を説明してくれるかといった点を確認してみましょう。
弊社の以下のコラムでは優良企業の共通点を紹介しています。
ぜひ、業者選びの参考にご覧ください。
外壁塗装のにおい対策まとめ
外壁塗装のにおいを心配されている方は、まずは塗装業者に相談してみましょう。とはいえ、どうしても作業中はにおいが発生するので、窓を閉め切る、適度な換気をする、なるべく外に出ない、マスクを着用する、一時的に他の場所に移動するなどのご自身でできる対策をとるようお願いします。
松岡塗装店では第一級塗装技能士をはじめとする「塗装のプロ」が、お客様のご要望やご不安を詳しくヒアリングしたうえで、ご納得いただけるような提案をさせていただきます。
揮発性化合物(VOC)を極力排除した塗料なども取り扱っておりますので、アレルギーやにおい、健康被害がご心配な方はあらかじめご相談ください。
また、松岡塗装店では施工前に近隣の方にごあいさつにお伺いし、塗装作業の内容やスケジュールをくわしくお伝えした上で、その期間中は臭いや騒音が発生する可能性がある旨もご説明して理解を深めていただきます。そのため、苦情が入る、あるいはトラブルが発生するリスクを大幅に軽減することが可能です。
大阪全域・兵庫県南部・奈良県で外壁塗装をお考えなら、ぜひ私たちにご相談ください。